鏡像
骨盤を後傾して、大腿も下腿も外に捻れ、
足は内がえしして足底外縁で接地。
腰部伸展して上体を起こす姿勢。
>足底の外側が痛い
>走ると腸脛靭帯炎
>お尻の外側も痛くなる
>O 脚も気になる
>登山で人より疲れやすい?
『 これ全て右足なんです!』
と、なんとも取り憑かれているかのように話す60代の女性。
「その原因は?」を、
頭の中でヘビーローテションし評価を進める。
頭を少し右に捻り対象物を見る視線のクセ
↓
胴体Warmの動きの左右差
:左Diagonalパターン |左手で右下方へのリーチが習慣的
↓
それを支える足の不均衡
:腰部と股関節の未分化|腰部伸展・股関節伸展
:大腿と下腿のグローバルパターン|外旋外旋で外側接地。外側支持機構しか使えない
という仮説へ。
より本質的な原因に近いところを・・と思いつつも、まずは一番に取り組まないといけないのは『自己認識』と考えた。
両方どり出来ないのは、探求不足。課題だ。
正しい位置はココよと教えちゃうのは、
濃いめ味噌汁が普通になってる父ちゃんに、「これくらいの飲みなさい」と不味いのを出しているようなもの。
自分の身体の使い方の左右差は?
どう地面を踏んでいるか
主観的に気づいていかなければ、いつまでも被害者を演じ続けなければいけない。
なぜか右足だけ内転筋や内側広筋が不足し、
筋トレを続けなければいけない。
なぜか右立脚期に重心が外に動揺し、
右足で地面を踏む時は気をつけなければいけない。
腹部の深層筋が使えず・・・
加齢と共に脛が外に捻れ・・
発達段階や過去の損傷、その回避などから形作られた、現在の習慣に気づくこと。
原因は全て自分にあるということを知らなければ、
いつまでも表舞台に上がることなく、不調という滞りに直面しては自身の不幸をなげくだけ。
全ては自分次第、という無限の可能性に気づくこともない。
そこで選んだのは、
主訴と関連を見出しやすい、荷重感にリファレンス(基準)を置くこと。
それを元に、
足の荷重パターンの習慣的パターンと、非習慣的なパターンを繰り返す。
非習慣パターンで踏むことは、習慣パターンの拮抗筋抑制となり、
自身の偏りに気づきが起こる。
(興味のある方はGuide to movmentワークショップへ。)
『こんな濃い味噌汁飲んどったんかい!』と。
不調はその場では改善し、
歩行場面においてどのような影響があるか?を感じていただき、一時間の幕は閉じた。
翌日 「今は痛みはないけど、元に戻りそうで不安」とメールがくる。
まだまだだなぁ、と。
違いを楽しむこと自体が本質だけど、
「また不調が出ないかな?」と過去のトラウマから考えてしまうことは当然の中、どう楽しんでもらおうか?が課題。
それは自分自身が日々の習慣と向き合う中、
まだどこかでそう感じてしまっていることの鏡像。
本当はもっともっと楽しむのが得意な子供なはずなんだけど、こいつには負けます。
ちと、長くなりすぎました。