植物タンニンなめし
植物にある水溶性の化合物を、動物性タンパク質と結合させる鞣し方。
化学薬品を使ったクロム鞣しと比較して、
工程は20にも上り2カ月も時間がかかる。
手間をかけて革を育てる伝統的な手法。
それでいて、防水性や傷がつきやすい分、使い手の経年変化、エイジングを楽しめる。
使い手次第ということ。
紹介して頂いたDALEE'S & Coの財布。
まだまだ知らないカッコいい好きなもの、たくさん。
鞣す前を皮、鞣したものを革と呼ぶ。知らないけど知ると楽しいこともたくさん。
そして磨く。
靴と比べて革の変化がわかりやすい。
革の潤いとか生き生きした感じって、靴より財布を磨く方が掴みやすい。
革が生き返ったぁーーー!!!
呼吸もしてなくて、仮死状態だったみたい。
いままで使ってた財布も、感謝を込めて磨く。
見た目の好みで買った財布だったけど、
磨くと…。そかぁ。全然 違う…。
脂の伸び、革の厚み、なんというか安さ?みたいなものを感じる。
見る目なかったってことか。
でも3年使った大事な財布。綺麗にして感謝(^^)
以前に購入して使ってた、HERZという革のカバン。これも調べると植物タンニン鞣し。
どうやら磨き方は違うらしい。タオルとブラシで、ノンオイルでゴシゴシ。
改めて愛着が湧く。
よくある、"誰でも簡単にできる"治療手技みたいのって、まるでクロム鞣しだ。味わい深さがない。
身体の不調や病気だって悪いことだけじゃない。
向き合い方次第で、
それをきっかけに多くの気づきを得られたり、より愛着が湧いたり、人生をより良いものにするための過程とも捉えることができる。サイフのキズも手入れ次第でエイジングと呼べるか。
そんな対象者をたくさん見てきた!
不調をきっかけに、人生をより良いものにするきっかけに仕立てる。そんな治療家でありたい!
自分にはこの手入れが、臨床にガッツリと繋がるなぁ。
不調を持ってきた対象の身体に、サイフを磨いた時のような"ねぎらいの気持ち"。足りんかった。